●まちを流れる川

君の住むまちにはどんな川があるだろう。大きい川かな、小さい川かな?きれいな水かな、汚い水かな?水中にはどんな生き物が住んでいるのかな? 大きな川も小さな川も、もともとはいったいどこから来て、どこへ流れていくのだろう? どうしてきれいな水と汚い水の違いできるのだろう?

君たちの住むまちにはどんな川がある?
 君の知っている川は、どんな川かな?その川はどこから流れて来て、どこへ行くのか知っているかな?
 川は、もともとは空から降った雨や地中から自然にわきだす水で作られる。最初は山から少しずつ流れ、やがてそれが小さな川となり、低いほうへと向かいながらさらに他の川と合流してだんだんと大きな川へ変わっていく。やがて君たちのまちやその他の住宅地をとおって、最後は湖や海へたどり着く。
川はどんな色?どんなにおい?水中の生き物は?
 君は、川の色やにおい、水の中の生き物をじっくり観察したことがあるかな?  川の水をすくってみて、よく見てみよう。水は、本来は無色透明、無味無臭。つまり, すきとおっていて、においもしないのが理想だ。
また、川の中には、生き物が住んでいるだろうか。
どんな生き物が住んでいるかによって、その地域の川の汚れのようすがわかるので、ぜひ調べてみよう。
なぜ川の水はよごれるのだろう?
川が汚れる原因は知っているかな?考えたことはあるかな?
 水を汚す原因はいろいろあるが、大きなものをあげると、家庭排水、農業廃水、工場廃水などがある。
 工場廃水や農業廃水などは、君たちにとってはどうしようもないことかもしれない。でも、最も川や海の水を汚している生活廃水は君たち自身が出しているものだけど、分かっているかな?

 生活廃水とは、具体的になんだろう。それは、君が生活していく中で使う水である。  朝起きて、顔を洗い歯を磨く水。ご飯をつくる時、かたづけるときに使う水。トイレの水。お風呂の水。洗たくの水。手洗いの水。…
すべて、君が使った水だ。君の使った水が、間違いなく川を汚し、海を汚しているのだ。


川の水をきれいにするために、できることから始めよう。
 川の水をきれいに守るためには、汚れた水の流す量を減らすことが、まず一番。
 君にも川の水をきれいに守るために、できることがあるはずだ。それを考えて、すすんで行動してみよう!


  • トイレのタンクに水入りペットボトルなどを沈め、流す水量を少なくする。
  • 節水コマをじゃ口に取り付ける。こまめにじゃ口を閉める(歯みがき中など)
  • 洗車はなるべくひかえる。
  • お風呂の残り湯を洗たく・そうじ・植木の水まきなどに利用する。

  • 米のとぎ汁は植木にまく。または無洗米にする。
  • 生ゴミはそのまま流さない。(堆肥化するなど)
  • 料理は計画的な分量で食べきられる量にしておく。
  • 使い終わった油やお皿に残った油汚れ等は紙などでふき取ってから洗う。
  • 洗剤、シャンプー・リンス、ねりハミガキなどはたくさん使いすぎない。入浴剤などはできるだけ使わないようにする。
参考文献
『環境を調べる・環境を守るA 水の汚染とくらし』 塚本治弘(著) さ・え・ら書房 1996年5月
『環境をまもるA 川−水とくらしをまもる』 半谷高久(監修) 小峰書店 1996年4月
『地球は今…第7巻不足する「水資源」』 高木善之(監修) 株式会社栄光 1999年2月