世界の氷が消える! 予想超える速さ

 地球温暖化のために、北極や南極などの氷は今までの予想をこえるスピードでとけています。(アメリカ環境シンクタンクの地球政策研究所が2002年3月12日に発表)

 この研究所の最新の研究によると…

 北極海を覆(おお)う氷は過去35年で、
 @平均の厚さが3.1メートルから1.8メートルにうすくなっています。
 A面積も1978年以来で6%減っています。
 この調査を担当したノルウェーの研究者は「氷の量は半分になった計算で、今世紀半ばには、夏に氷が消えてしまいかねない」という予測もしています。

 南極では、海につき出た氷のかたまりの消えていくスピードが早まっている。
 アメリカとイギリスの研究者の報告によると、南極の大きな半島の両岸の氷のかたまりで、1950年代から1997年までに失われたのは 7000平方キロだったが、その後の1年間で3000平方キロが消えたとされる。

 また、90年代の新しいデータにもとづく米大学の研究では、米アラスカ西海岸と北部カナダの氷河のとけ方は、以前の推定(すいてい)の2倍のはやいペースになると発表しています。

 世界各国の科学者でつくる「気候変動(きこうへんどう)に関する政府間パネル」(IPCC)は、2001年1月、氷がとけて2100年までに海面が9〜88センチ上昇するとの予測を発表しました。


(資料提供):「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)
   :地球政策研究所(米環境シンクタンク)