地球上の森林は熱帯林を主として、1990年から1995年の間に5630万ha減少していると言われています。(国連食料農業機関 FAO)
他方、シベリアなどの森林においても、過度の伐採による森林減少が懸念(けねん)されています。
これら世界の森林減少による大気中の二酸化炭素の増大が地球温暖化を加速させる一因となっていることが指摘(してき)されています。
また、広い面積の熱帯林が消失することにより、多くの野生生物が絶滅の危機に瀕することが懸念されています。
なぜおこるの? |
森林(特に熱帯林)の減少の原因としては、次のことが考えられます。
- 過度の焼畑耕作(伝統的な焼畑農民に加え、人口増加により新たに流入した住民による影響が大きい)
- 薪(まき)炭材の過剰採取(かじょうさいしゅ)
- 森林以外の用途(放牧地、農地など)への転用(てんよう)
- 不適切な商業伐採(しょうぎょうばっさい)
などがあげられます。
その背景として、開発途上国における貧困(ひんこん)や急激(きゅうげき)な人口増加などの問題があります。
つまり、森林(熱帯林)の減少と野生生物種の減少とは、その原因と構造が非常に密接(みっせつ)に関係していることがわかります。
私たちの生活にどんな影響があるの?
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森林の破壊により、次の問題が発生します。
- そこに生息する野生生物種の減少
- 土壌(表土)の流出
- 森林に蓄積された炭素がCO2として放出されることによる温暖化の進行
- 水源のかん養機能や熱循環、海と陸との相互作用機能の低下
などにより、私たちの生活に直接・間接的に影響が生じることが考えられます。
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森林と私たちの密接な関わり 
私たちの身の周りには木材を原料とする製品が非常に多くあります。
木造家屋、家具などの長期にわたって使用されるものから、新聞紙やティッシュペーパーなどの日常的に消費されるものまで多岐にわたります。
このように私たちの生活は世界の森林と密接な関わりを有することを認識し、木材資源の有効利用を進めていく必要があります。
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