三重県環境学習情報センター

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2025.07.02

環境基礎講座2025第2回「資源循環」報告

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【日時】令和7629() 13451630
【場所】三重県総合文化センター
【演題と講師】
 第1講
  「三重県の資源循環推進政策について」
   片山 裕規 氏(三重県環境生活部環境共生局資源循環推進課)
 第2講
  「誰でも参加できる!スターバックスのサステナブル」
   スターバックスコーヒージャパン株式会社

   ・前田 慎一 氏(三重中勢地区担当ディストリクトマネージャー)
   ・松本 雄作 氏(三重北勢地区担当ディストリクトマネージャー)
   ・青山 麻友 氏(アピタ四日市店長)
   ・井上 紗季 氏(ベイスクエア津副店長)

【参加人数】第1講 50人 第2講 50
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第1講は、三重県資源循環推進課の片山さんより、初めに、廃棄物対策から資源循環への施策の転換についてご説明いただきました。2050年には、アジアを中心とした国際的な経済成長と人口増加により、世界全体の廃棄物発生量が2000年の2倍となる見通しです。「大量生産・大量消費・大量廃棄」型経済では限界があります。三重県では、「みえ元気プラン」(令和4年から5年間の中期戦略計画)において、「CO2削減のための高度な技術を活用したリサイクル等の促進」を柱に掲げています。

具体的な取組として、プラスチックの資源循環に関し、排出事業者とリサイクル事業者が効率的にプラスチックを確保できる三重県プラスチックリサイクルマッチングシステム「みえプラ」や、ペットボトルからペットボトル、食品トレイからトレイが作られる水平リサイクル、光学選別などについて、お話いただきました。

さらに、海洋ゴミでは、プラスチックが大半を占めており、私たちの生活系のごみが約7割となっています。陸域から海域への流出防止が必要です。令和6年には、岐阜県や愛知県と共同して「伊勢湾流域圏海洋ゴミ対策推進広域計画」が定められ、廃棄物発生抑制のための調査や対策が行われています。ごみ拾いSNS「ピリカ」や、ゴミ拾いを楽しく行うスポGOMI大会、ごみ発生抑制のための普及啓発事業などのご紹介がありました。

 

 講では、スターバックスコーヒーのスタッフの方々から、コーヒーテイスティングやクイズを交えながら、環境やサステナブルについての取組をお話いただきました。気候変動により、2050年までに、アラビカ種のコーヒー栽培に適した土地が約50%減少すると言われています。スターバックスでは、「C.A.F.E.プラクティス」という、環境面・経済的な透明性・社会的責任(児童労働撤廃など)・品質について独自の基準を設けています。さらに2030年までにCO2、水、廃棄物の排出量を半減させるサステナビリティ目標もあります。

  
 
  

取組のひとつとして、店舗から出る食品廃棄物の多くを占めるコーヒーの豆かすを肥料としてリサイクルし、その肥料で作られた野菜を使ったフードを店舗で販売しています。さらに四日市農芸高校では、スターバックスコーヒーの豆かすを養鶏の際の脱臭機能として使っています。また、地域の環境活動団体と協力して海岸で行うクリーンアップ活動についてもご紹介いただきました。

質疑応答では、「みえプラ」で業者同士のオンライン上でのマッチングだけでなく、直接会話できる機会はないのか? スターバックスでは2030年までにどのようにして水を50%カットするのか? など、質問や意見が述べられました。参加者の方々がよりさらに資源循環についての考えを深め、日々の生活の中で取り組んでいっていただけたらと願います。

【報告:大山】

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