三重県環境学習情報センター

スタッフブログ

2022.09.27

スキルアップ講座 三重から発信!「脱炭素への未来に向けた“社会を変えるアクション”」を開催しました。

環境学習地域リーダ養成スキルアップ講座として、特定非営利活動法人 気候ネットワークと共催で「GoTo脱炭素47都道府県巡り」三重県版三重から発信!「脱炭素への未来に向けた“社会を変えるアクション”」オンラインセミナーを開催しました。

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【主催】 三重県環境学習情報センター、特定非営利活動法人 気候ネットワーク
【日時】 2022919日(月・祝)10001200
【開催形式】Zoomオンライン

【講師】
1部 基調講演
三重大学 特命副学長(環境・SDGs) 朴恵淑 氏

2部 三重県でのアクション紹介①
株式会社マツザキ 代表取締役 松崎将司 氏

三重県でのアクション紹介②
吉田本家山林部 代表 吉田正木 氏

三重県でのアクション紹介③
桑名市役所 総務部 グリーン資産創造課 加賀聖人 氏

3部 若者からのメッセージ
ミッションゼロ2050みえ 若者チーム

4部 パネリストによるディスカッション
コーディネーター 一般社団法人SDGsコミュニティ代表理事 新海洋子 氏

【参加人数】 142
【担当】榊枝、大山
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 基調講演では、三重大学の朴先生に「三重県の脱炭素社会をめざして」と題して、四日市公害訴訟判決から50周年を迎え、四日市公害の教訓から学ぶ「四日市学」をはじめ、SDGs、気候危機などへの様々な国際的取組について講演いただきました。また三重県は2019年に「ミッションゼロ2050みえ」宣言を行っており、三重県地球温暖化対策総合計画(2020年)などの取り組みをご紹介いただきました。脱炭素型のライフスタイルであるCOOL CHOICEの推進では、宅配事業者等と連携した再配達削減の取組や、2006年に三重大学で行ったレジ袋削減に関するアンケート調査とレジ袋無料配布中止成功事例(三重モデル)の先進的な取り組みなどもお話くださいました。
最後に、三重県・三重大学の協働による環境・SDGsカーボンニュートラル社会創生戦略とグローカル環境人財の育成についてご紹介いただきました。三重県は過去に蓋をするのではなく、そこから学び、トップランナーとして動く必要があります。

 

 第2部の三重県でのアクション紹介。
最初に、伊賀市の馬野川小水力発電をつくられた松崎氏が、発電の仕組みや発電した電気の行方を紹介。また売電の一部のお金は地域協議会で再エネ普及などに利用されています。地域にねざした再生可能エネルギーへの取組で、サステナブルな事業です。

 

 次に大紀町を中心に林業を営む吉田氏からは、森林は炭素の固まりであり、森林・林業を活かして、「活」炭素社会をつくっていきたいというお話をされました。森林には様々な機能があり、CO2を吸収することによって地球温暖化を防ぎ、また木を育てたり、木製品を製造する際、環境負荷が少ないです。脱化石燃料への道筋に森林活用の可能性を感じました。森林は極力減らさない様にし、山元立木の価格を維持して育林と生産という木材の持続的利用を可能としていくことが大切です。

 

 桑名市は令和3年にゼロカーボンシティ宣言を行いました。「グリーンIoTラボ・桑名」を設立。産学官金が連携してさまざまな取組を推進していきます。市役所をはじめ、市の公共施設には100%再生可能エネルギーを導入するなど、できることから取組を積み重ね、ゼロカーボンシティの実現を目指します。

 

 第3部では、三重県の脱炭素の取組「ミッションゼロ2050みえ」若者チームのみなさんが、今年3月に三重県に提言した「環境ユース提言2050みえ」を紹介。脱炭素社会に向けたメッセージを発信し、なかでも「私たちはどの世代よりも気候危機に関して危機感を持っている」という発言が印象的でした。

 

 第4部ディスカッションでは、コーディネーター新海氏の進行により、県内3つの地域の特色を活かした取組を知り、それぞれの立場で何ができるのか議論しました。気候危機というと話が大きくなりがちですが、自分事として何だったら出来るのか、そして、それぞれがベストを尽くす中で、コラボレーションを拡大していく仕組みも必要であり、情報発信もしていって欲しい、との意見が出されました。

 

 脱炭素社会に向け、一刻も早く進んでいかなければならない今。事業者、自治体、教育機関、市民団体、多くの人が一緒になってオール三重で進めていくことの重要性を再認識しました。このセミナーをきっかけに、「脱炭素」に向けてどんなことができるのか、考え行動していってもらえたら、嬉しいです。

 

当日の動画とセミナー資料が気候ネットワークのWebページから視聴いただけます。

https://www.kikonet.org/event/2022-09-19

ぜひご覧ください。

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