三重県環境学習情報センター

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2023.05.24

環境基礎講座2023第1回「地球温暖化・気候危機」報告

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【日時】令和5520()13451630

【場所】サン・ワーク津

【講師】
 ①第一講:清水 達也 氏(三重県環境生活部環境共生局地球温暖化対策課)
 ②第二講:杉山 範子 氏(世界首長誓約/日本 事務局長)

【参加人数】①38人 ②38
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清水さんからは、「脱炭素社会の実現に向けた三重県の地球温暖化対策」というタイトルで、最初に地球温暖化の将来予測として、2℃以内に抑えるシナリオについての説明がありました。
また「三重県地球温暖化対策総合計画」が今年の3月に改定され、2030年度における三重県の温室効果ガスの排出量を2013年度比で47%削減することが目標となったことをご紹介いただきました。
この目標達成のため、太陽光発電や建築物のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化、電動車・LED照明、再エネ電力の導入の必要性などについても説明されました。

杉山さんからは、「世界気候エネルギー首長誓約の挑戦」というタイトルにて、「世界首長誓約」では、世界144ヶ国、12,500以上の自治体が、日本では42自治体が、気候危機の緩和と適応への取組などに誓約していることをご紹介いただきました。
気候危機は今や「閉じゆく窓」に例えられ、日頃、私たちはリサイクルやエコバッグなど小さな努力をしているからといって、それだけで安心してはならず、大消費社会を変革し、新しい文明をつくっていかなくてはならない、との熱い思いをお話いただきました。

質疑応答では、清水さんの講演に対し、「家庭部門での削減目標率が高くなっているが、家庭の電力は一人ひとりの生活を支えており、垂れ流しの浪費生活を顧みて、自分事化をし、気付いていかなければ。」という感想が述べられました。
また、「市民からのボトムアップが重要なのではないか?」との質問に対し、杉山さんからは「非国家主体に期待をしている。欧州の世界首長誓約では、市民が市長にサインをしてほしい、と声をあげている。地域からエネルギーをつくったり、省エネ・再エネを進め、出来る限りのことをやりたい。」との返答がありました。

私たち一人ひとりが地球温暖化に対して何をすべきか、何ができるのか、この講座を通して考えるきっかけとなったことを願います。

【報告:大山】

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