三重県環境学習情報センター

スタッフブログ

2024.03.03

ESD実践講座2023報告

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【日時】

(基礎編)令和6121()10001500

(応用編第1回)令和6127()13451615

(応用編第2回)令和6212(月・休)13451615

(応用編第3回)令和6年223(金・祝)10001600

【場所】三重県総合文化センター

【講師】

(基礎編)大鹿 聖公 氏(愛知教育大学理科教育講座 教授)

(応用編)新海 洋子 氏(一般社団法人SDGsコミュニティ 代表理事)

【参加人数】

(基礎編)14

(応用編)第1回 6人、第2回 7人、第3回 4
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【基礎編】

基礎編では、最初に講義が行われ、ESDの歴史と世界的な動きや特徴、そしてSDGsについて分かりやすくご説明いただきました。「ESDはプロセス、SDGsはゴール」であり、SDGsという目標に向かって、その目標に至る方法を学ぶことがESDであると、大鹿先生は話してくださいました。

その後、午前と午後に渡り、5つのグループワークを行いました。

グループワークのひとつ目は「エネルギーミックス」。風力・原子力・水力・火力・太陽光・ミックス型といった6つのパターンに分かれて、エネルギーのシミュレーションを行い、その結果、停電や温室効果ガス、放射性廃棄物といったリスクなどを確認し、どのパターンが良いのか、各人考えを深めていきました。

グループワークの2つ目は「驚異の旅」。地球上で水が存在する雲、川、湖、海、氷河、地下水、土、植物、動物の9種類のシート上を、サイコロをふって、水の循環の旅を体験していきました。

グループワーク3つ目は「プレイディサイド」。「エネルギー問題」「気候変動」「持続可能な森林利用」「水」の4つのテーマについて、それぞれ4~5個の立場が配布された紙に記述されており、これについてディスカッションを行い意見をまとめていきました。また他のグループでの話し合いについても聞き合い、意見を述べたり、最後は全体で意見を共有しました。

グループワーク4つ目は、「SDGs街づくり」。山、海、平地を表す紙の上に施設や家を並べていき、街ができたら、SDGsまちづくりの達成度を「チェック表」をもとに、確認していきました。

最後のグループワークは、「バイオミミクリートランプ」。神経衰弱をしながら、生命や自然界の仕組みを模倣して技術やシステムの開発に活かすバイオミミクリー(生物模倣)の組み合わせについて、学んでいきました。

1日の講座でしたが、盛りだくさんにグループワークの手法をいろいろと教えていただきました。

【応用編】

応用編第1回では、自己紹介のあと、「基礎編で何を学び、何に気づいたか?」についてペアワークを行い発表をしました。批判的に考えること(クリティカルシンキング)や多様性が豊かな社会の重要性などについて、意見が出されました。その後は、新海氏によるレクチャーで、ひとつの地球でみんなが人間らしい生活ができるようにするのがSDGsであり、「私には未来をつくる力がある」という当事者意識を持つことが大切であること等を説明されました。その後、「取り組みたいプログラムのテーマ」について各人検討していきました。
<以下は、新海氏によるホワイトボードのまとめ>

応用編第2回では、新海氏によるレクチャーにて、2050年には世界人口が98億人にもなると言われており、地球の資源が足りないこと、経済優先の社会から持続可能な社会への変革、だれ一人残さない社会などの重要性について説明がありました。そして各自で考えているプログラムのテーマについて発表しました。講座内容が参加型であるような工夫、またテーマについての情報収集などについて、新海氏によるコメントをいただきました。

応用編第3回では、各自で考えているテーマおよびプログラムについて、進捗状況を共有し、新海氏による個別アドバイスをいただきながら、内容をブラシュアップしていきました。新海氏からは、ESDにおいて必要とされる感覚や思考(自己肯定感や当事者意識など)、そして必要な力(対話する力、協働する力など)について、再度お話がありました。
最後に、できあがったプログラム案について一人ずつ発表を行っていきました。また、発表内容に対し、他の参加者はコメント・アドバイスを述べていきました。
<以下は、成果物>

 



この講座で学んだ事を、今後日々の生活の中で、環境や地域の活動などで生かし、SDGsESDを実践していっていただければ!と思います。

【報告:大山】

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